ケフィアニュース

Volume 25.Number 1(February 1.2018)

記事抜粋

ケフィア菌はナチュラルキラー細胞を
活性化する

有限会社中垣技術士事務所

山根拓也(医学博士)

1)はじめに

私たちの体を病原菌やウイルスなどの外敵から守る仕組みを免疫と言います。免疫には自然免疫と獲得免疫があり、自然免疫は生まれながらに備わっている仕組みであり、全身をパトロールしながら、ガン細胞やウイルス感染細胞を見つけて攻撃します。自然免疫で防ぎきれない外敵には、それぞれの外敵に個別に対応する武器(抗体)を作って攻撃をする仕組みがあり、これを獲得免疫と言います。自然免疫には、ナチュラルキラー細胞(以下、NK細胞)やマクロファージなどがあります。

-------------(実験方法省略)-------------

3)NK細胞を活性化する高活性ケフィア菌

NK 細胞の活性は、NK細胞に感受性が高いヒト白血病細胞K562を用いて測定しました。乳酸菌によって活性化したヒトNK細胞がK562を攻撃し、細胞が破壊されたときに細胞外に出てくる酵素の量を測定し、ガン細胞の傷害率でNK活性を示しました。

第3図に示すように、作用させた高活性ケフィア菌の量が増えるにしたがってNK細胞の活性が高くなることがわかりました。

高活性ケフィア菌には胃酸・胆汁酸耐性のあるカゼイ菌、プランタラム菌は生きたまま腸に達しますが、ラクチス菌、クレモリス菌、ダイアセチラクチス菌などは胃酸で殺菌され腸に達した時は死菌です。死菌はNK細胞を活性化出来ないのでしょうか?

第4図に生菌と死菌(高活性ケフィア菌を加熱殺菌)の比較を行った結果を示します。第4図を見ると、やはり生菌の方がNK活性は高いが、死菌でもNK活性が上がることがわかります。

4)高活性ケフィア菌が、NK細胞を活性化することによって、大腸ガン細胞を破壊する。

ケフィアやヨーグルトは大腸ガンの予防に期待されていますが、ヒト白血病細胞の代わりにヒト大腸ガン細胞をターゲットとしてNK細胞の活性化試験を行いました。

第5図に示すように、大腸ガン細胞でも作用させた高活性ケフィア菌の量が増えるにしたがって、ガン細胞の傷害率が高くなりました。

第5図と比較して第3図のガン細胞傷害率が高いが、大腸ガン細胞は接着性であるのに比べ、白血病細胞は浮遊している球状ですからNK細胞が作用しやすいためと思われます。

また、第6図に生菌と死菌で効果の比較を行いましたが、大腸ガン細胞に対しても生菌の方がガン細胞の損傷率が高いことがわかりました。

5)アロニア果汁は、高活性ケフィア菌のNK細胞活性化を強める効果がある

アロニア果汁はNK細胞を活性化するという文献③もありますので、ヒト白血病K562を用い高活性ケフィア菌とアロニア果汁のNK細胞活性化試験を行いました。

第7図を見ると、アロニア果汁2μl添加すると高活性ケフィア菌3μl添加にほぼ等しいNK細胞活性化効果がありますが、高活性ケフィア菌3μlとアロニア果汁2μlを同時に加えると相乗効果があることがわかりました。

アロニア果汁はポリフェノールが豊富なため、そのまま飲むと強い渋味を感じますので、ケフィアにトッピングして召し上がることをお勧めしていますが、第7図の結果を見ると、アロニア果汁が美味しくなるばかりでなくNK細胞を活性化して自然免疫を強化する優れた摂取法であることがわかります。

Volume 25 Number 1 (February 1. 2018)
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