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更新2021.01.27

 

HOME研究発表アロニア果汁中に存在する血糖値及びHbA1c値上昇抑制物質の探索

学会発表

アロニア果汁に含まれるα-グルコシダーゼ阻害物質の探索

小塚美由記

第71回 日本栄養・食糧学会大会 2017年5月19日~21日  

要旨

アロニアはロシア、ポーランド、ブルガリアなどで栽培が盛んな北米原産の黒紫色の果実です。最近、私たちはアロニア果汁を摂取したマウスの小腸上部でα-グルコシダーゼ活性の阻害を見出したことから、アロニアにはα-グルコシダーゼ阻害物質が含まれているのではないかと考え、この物質をアロニア果汁中から分画し、探索することを目的として実験を行ないました。本研究においてアロニア果汁のα-グルコシダーゼ阻害活性は合成基質であるp-nitrophenyl-α-glucosideを用いて測定しました。アロニア果汁をPoroshell 120SB-C18カラムを用いた逆相クロマトグラフィーによって分離分画し、得られた各分画についてα-グルコシダーゼ阻害活性測定を行ないました。その結果、アロニア果汁中のα-グルコシダーゼ活性は逆相クロマトグラフィーの分離によって得られた27分画のうち、1つの分画に含まれる成分により特異的に阻害されました。以上の結果から、アロニア果汁にはα-グルコシダーゼ阻害活性があり、その阻害物質はPoroshell 120SB-C18カラム溶出画分で得られた分画に存在していることが明らかとなりました。現在、この分画について分析を行っています。

 

 最初にアロニア果汁にα-グルコシダーゼ阻害活性があるかどうか調べたところ、図1に示すように阻害活性が検出され、アロニア果汁にはα-グルコシダーゼ阻害物質が含まれることが明らかとなりました。

 
F1

図1 アロニア果汁によるα-グルコシダーゼ阻害効果

 

アロニア果汁を逆相カラムで分離したところ、α-グルコシダーゼ活性阻害が分画11で認められました(図2)。

 
F2

図2 アロニア果汁分画中のα-グルコシダーゼ阻害活性

 

これらの結果から、アロニア果汁およびその分画にはα-グルコシダーゼ阻害活性があることが判明しました。今後、阻害物質の同定およびそのメカニズムの解明が必要であると考えられます。

 
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